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2012年12月20日

クワンソウ 01_快適な眠りに

クワンソウ 01_快適な眠りに

クワンソウは、
琉球王朝の医師・渡嘉敷親雲上通寛が1832年に記した
琉球における食事療法の指南書「御膳本草」にも掲載されている薬草。

鎮静効果があるアミノ酸が豊富で
眠れない時、イライラして落ち着かない時などに利用されていました。
昔はどこの民家でも庭先に植えられるほど、
身近な民間療法の素材でした。
戦争中、マラリアにかかり高熱でうなされる時に用いられたことも。
近年眠りの質が求められる中、特に安眠への効果で注目が集まっています。

秋に、オレンジ色をした花が咲くことから
和名は「秋の忘れ草」(忘れな草とは違います)。
主に食する茎が野菜市場に出回るのは1~6月。
季節に応じ、茎・葉・蕾・花・根を食することができます。

中国との外交が盛んだった琉球時代、
中国からの使者「冊封使」を迎える大事な行事の
贅を尽くしたおもてなし料理の中に
クワンソウの茎を使ったメニューが含まれていたそうです。

湯がいてお浸しにしたり、豚肉と一緒に炒めた、煎じたり。
いろいろな調理方法で楽しめますが
注意するのは、必ず火を通し生で食べないこと。

今は沖縄伝統島野菜の名のもと、今帰仁での栽培が有名です。
古の琉球の人に倣い、
少し元氣がない時に、気軽に食してみたいものです。

クワンソウ、クワンゾウ(沖縄本島) 、 シファンツァ(宮古) 、 ニーブイグサ(八重山)
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和名:秋の忘れ草(アキノワスレグサ)、トキハカンゾウ(常葉萱草)
英名:Day lily
学名:Hemerocallis fulva L.var.sempervirens M.Hotta
分類:ユリ目ユリ科ワスレグサ属(キスゲ属)
生息地:南西諸島 及び 九州南部
開花時期:5月~。
常緑多年草。60㎝~80㎝。葉は線形。茎先に花被片6枚の漏斗状の花をつける。
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出典:
◎沖縄クワンソウ普及協会
http://kuwansou.ti-da.net/
◎「育てる、食べる、人気のふるさと野菜」
主婦の友社編

©PUREM
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Posted by puremcolumn at 14:03│Comments(0)ユリ科
 
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