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2012年06月25日

ヤマクニブー 01_琉球の女性を彩る香り

ヤマクニブー 01_琉球の女性を彩る香り

梅雨が明けると、沖縄ではヤマクニブー(山九年母)の季節です。

琉球の王朝には、御内原(うーちばら)と呼ばれる、
男性禁止の場所がありました。
さしずめ江戸の大奥といったところでしょうか。
そこで暮らす女官達の防臭・芳香の道具として
使われていたのが「ヤマクニブー」です。
那覇の辻にあった遊郭の女性達も、
身に纏わせた香りだと伝えられています。
「ヤマクニブー」は琉球の艶やかな女性達を彩る香りでした。

「ヤマクニブー」が黄色の小さな花を咲かせた後、
草木を刈り天日干しします。その状態では香りませんが、
40分ほど蒸すと、独特の甘苦い漢方薬のような香りが出てきます。
これが、九年母(琉球の柑橘)に似ていたことから、
ヤマクニブーと呼ばれるようになりました。

市場に出回るのは1年のうち2ヶ月ほど。希少性もあることから
沖縄の人達の中にも「ヤマクニブー」の名を
知らない人が増えているようですが、
その香りを嗅ぐと“おばぁの香り!”と思い起こす人も多いといいます。
沖縄のおばぁの箪笥の中には防虫・防臭剤として
よく「ヤマクニブー」が置かれているのです。

沖縄の女性に愛され続ける「ヤマクニブー」、
防虫・防臭・芳香剤として、生活に取り入れてみませんか。


●山九年母(ヤマクニブー、ヤマクネンボ)
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和名:唐土草
学名:Lysimachia sikokiana
科:サクラソウ科オカトラノオ属
生息地:日本(沖縄~関東地方南部)、暖地の山地や海岸付近に自生。
開花時期:6~8月。
20~50㎝程の多年草。
葉のわきから花茎を伸ばし、黄色い花を下向きにつける。実は球形で灰白色。
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Posted by puremcolumn at 19:32│Comments(0)ヤマクニブー
 
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